失職した場合の婚姻費用算定の収入について
2022.07.17更新
婚姻費用を支払う側が失職した場合に収入を0とせず、潜在的稼働能力を有するとして平均賃金等で収入を擬制する場合がありますが、
どういった場合に擬制するのかについて参考となる判例を紹介します。
婚姻費用の算定に当たり,失職した義務者の収入について,潜在的稼働能力に基づき認定することが許されるのは,就労が制限される客観的,合理的事情がないのに主観的な事情によって本来の稼働能力を発揮しておらず,そのことが婚姻費用の分担における権利者との関係で公平に反すると評価される特段の事情がある場合でなければならないものと解されるとした上で,上記の特段の事情があるとは認められないとして,原審判を取り消し,申立てを却下した事例
(東京高決令和3年4月21日 婚姻費用分担審判に対する抗告事件)
(参考)原 審 宇都宮家庭裁判所令和2年12月25日審判
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